大切な情報がギッシリ 品質表示
食用油を購入するとき、パッケージに記された表示をきちんと確認していますか?
そこにはとっても大切な情報がギッシリ詰まっています。特に注意したい箇所をあげてみました。
まずは、品質表示の見方を知ろう
品質表示は、いわば油の身分証明書のようなもの。表示を見れば油の性質や鮮度もすぐにわかります。
上手に油と付き合うために、その見方をちょっとご紹介しましょう。
商品名をチェック
商品によっては「調合ごま油」とか「コーン油入り」という名称を使ったものがあります。たとえば、「調合ごま油」とあれば、ごま油が60%以上。「コーン油入り」とあれば、コーン油が30%以上入っているという意味です。
一括表示をチェック
食用調合油とは
大豆油となたね油など、2種類以上の油を混ぜあわせた油は、「食用調合油」と呼ばれています。調合油の原材料名は、多い順に表示しています。
賞味期限とは
「賞味期限」とは、製造年月日に「賞味期間」を足したものです。未開封の商品が、「表示された保存方法」に従って保存された場合に、「その食味及び品質特性を十分に保持しうる期限」をいいます。賞味期限を過ぎたからといってすぐに食べられないことではありませんが、おすすめできません。おいしく食べていただくためにもできるだけ賞味期限内でご利用ください。
賞味期限が一括表示の枠内に表示できない場合は、表示してある場所を記載します。
日清オイリオの「賞味期限」表示は、西暦下2桁.月.日の順もしくは、西暦4桁.月.日、西暦4桁.月と表示しています。
製造者と製造所
「製造者」は商品を製造している会社名です。枠外に記載している「製造所」は工場の住所です。
油の表示は重量表示
植物油の容量は、水に比べると温度変化に伴い増減しやすい性質があります。そのため、植物油は、内容量を表示する際は、グラムまたは、キログラムといった重さの単位で表示するよう定められています。ちなみに、植物油の比重は、約0.91~0.92です。1000gの油は、約1100㎖になります。油は、水よりも軽いので、分離タイプのドレッシングをみると油の層が上になっているのがわかります。
JASマークとは?
JASマークとは、農林水産大臣が制定した日本農林規格(JAS規格)に適合する製品の証です。日本農林規格の基準は下表の通りです。当社では日本農林規格をもとに、より厳しい規格を設け、製品を製造しています。
JAS 規格(精製油とサラダ油の比較)
サラダ油と精製油
(天ぷら油)の違い
- サラダ油
- 生でも加熱でもオールマイティな食用油です。家庭用向けの油は、ほとんどがサラダ油です。
- 揚げ物や炒め物など、加熱用に多く使われます。コシが強く、加熱安定性に優れた食用油です。(JAS規格では白絞油は精製油に分類されます)
容器による
保存性の違い
油の酸化の原因としては「光、高温、空気、水分」などがあり、これらと触れる機会が少ないほど酸化が抑えられます。油の容器としては主にプラスチック、瓶、缶が使われています。同じ種類の油で比較すると、以下の順に保存性が高まります。
缶(光、空気、水分を遮断)> 着色瓶(光、空気、水分を概ね遮断)> 透明瓶(空気、水分を遮断)> プラスチック(空気、水分をそれなりに遮断)
保存性を高める工夫
- プラスチックをケイ素(ガラス)等でコーティングすると保存性を高めることができます。
- 容器内の酸素が少ないと保存性が高まるため、酸素を窒素に置き換える製造方法などがあります。
開封後もフレッシュ!<酸化ブロック製法>
日清オイリオ独自の製法<酸化ブロック製法>は、油を容器に充填する際に容器のヘッドスペースの酸素を追い出し、窒素を充填することで容器内の酸素濃度を低減させる製法です。開封前の酸化を抑え、従来品より開封後もフレッシュな状態でお使いいただけます。(当社比) ※ヘッドスペースとは、容器内のキャップから液面までの空間のことです。
見れば見るほど情報がいっぱい。
気になる「カロリー」や「コレステロール」、上手に油とお付き合いするために、その見方をちょっとご紹介しましょう。
栄養成分表示をチェック
※日清サラダ油での表示例
栄養成分の表示が義務化されました。
家庭用の油には、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量を表示しています。
商品によってはビタミン、コレステロール、脂肪酸についても表示しています。
表示例の場合、脂質(14g)中の飽和脂肪酸の含有割合が11%ということです。
コレステロールゼロ
100g当たりのコレステロールが5mg未満、かつ飽和脂肪酸含有割合が15%以下の場合にコレステロール0と表示する事が可能です。また、商品に表示する際には大さじ(テーブルスプーン)一杯(14g)当たりの栄養成分を併せて表示する事が定められています。 〈参考:消費者庁 食品表示基準/日本植物油協会ガイドライン〉
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸は、油脂に含まれる不飽和脂肪酸の二重結合がトランス型(二重結合の炭素と結びつく水素の向きが一般的なシス型の逆向き)であるものの総称です。牛などの反すう動物の脂肪に比較的多く、液状の植物油を固形にする水素添加という工程で発生しやすいとされています。また、植物油にも微量に含まれます。トランス脂肪酸の摂取量が多い諸外国の研究では、トランス脂肪酸を過剰に摂取した際の血中コレステロールの上昇や循環器系疾患の要因となるリスクが指摘されています。
日本人のトランス脂肪酸摂取実態をもとにした食品安全委員会の評価では、日本人の大多数はトランス脂肪酸の摂取量が少なく(WHOの目標である総エネルギー摂取量の1%未満を下回る)、通常の食生活では健康への影響は小さいとされています。
脂質は重要なエネルギー源であり、身体の組織を正常に機能させる働きがあるため、偏った食事を避けてバランスの良い食事を心がけることが必要です。(WHO:世界保健機関)
「保健機能食品制度」をチェック
- 特定保健用
食品 -
体調を整える食品です!
特定保健用食品とは、「体に脂肪がつきにくい」などの保健の用途が、医学的または栄養学的根拠に基づいて、その表示を消費者庁長官から許可された食品です。
商品には左図のように消費者庁の許可マークが表示され、保健の用途は「許可表示」として裏面等に表示されています。 - 栄養機能
食品 - 身体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分(ミネラル・ビタミン等)のうち、国が定めた規格基準に適合し、栄養を摂取できる食品です。
- 機能性表示
食品 - 事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。消費者の適切な商品選択のため、安全性及び機能性の根拠に関する情報などを消費者庁ホームページで公開しています。なお、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません。
アレルギー物質を含む食品の表示
「小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、えび、かに」の7品目(特定原材料)の表示が義務化されています。また、「アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン」の21品目(特定原材料に準ずるもの)の表示が推奨されています。
油の種類により
カロリーは
変わりますか?
植物油のカロリーは、全て1gで9kcal(14gで126kcal)です。
油の種類によりカロリーが異なるということはありません。