世界で活躍した上村愛子さん(モーグル)、伊藤みきさん(モーグル)の競技当時の話や、心がけていた食生活についてインタビューしました。
フリースタイルスキー モーグル
15歳でモーグルをはじめ、16歳でナショナルチーム入りを果たし、18歳で長野オリンピックに出場し7位入賞したときはいっきに世間の注目を集めるようになりました。期待に応えたい一心で挑戦したソルトレイクシティオリンピックでは、メダルを期待されましたが、惜しくも6位入賞となりました。ワールドカップでは結果が出るレースもあったのですが、調子の波があり、トライアンドエラーの日々。どんなにトレーニングや練習を増やしても、体脂肪が低いため、一本滑ったらバテてしまうような体力不足に悩みました。
その原因となっていたのが少ない食事量。自分の競技環境を整えていく中で出会った日清オイリオの公認スポーツ栄養士さんに指摘され、20代中盤で気がつきました。栄養バランスは悪くなかったのですが、胃が小さくおかず好きで、主食量が少なかったことがエネルギー不足の原因だったのです。
急に量を増やすのはストレスにもなるので、1日5食に分け、おにぎりやフルーツを補食に。その結果、数年かけて少しずつ、疲労回復やスタミナ、体の強さ、体調管理のしやすさが向上しました。スキーは靴、板、その2つを繋ぐバインディングと3つの道具を挟み雪の上に立ちます。思ったように動くのは至難の技で、技術を上げるには体も伴わなければいけません。うまくいかない時は食事の内容に手を抜いた時。食事の大切さを身をもって理解しました。
雪上トレーニング時の疲労回復を早めたいという要望があり、「炭水化物(ご飯、パン、麺類、果物等)を積極的にとる、ビタミンB₁・鉄が多い食品を意識する」こと等を伝え、レシピ付きのモデル献立を提供したこともありました。
また、食べられる量が一般女性と比較しても少なめの為、1回に摂取できる栄養も少なくなります。そこで、食事の回数を増やすこと、必要な栄養素を多く含む食材を選択すること、野菜はカサを減らすため、ゆでたり炒めたり、汁物で食べることをアドバイスしました。