ごま油は、ゴマリグナンという、特有の微量成分を含んでいます。ゴマリグナンの代表的なものには「セサミン」、「セサモリン」、「セサミノール」、「セサモール」などがあり、ごま油の中に0.5~1%程度含まれています。
適量の「活性酸素」は私たちの身を病原菌から守ってくれるという効用があります。適量を越え過剰に発生した「活性酸素」は体内を酸化させ老化や生活習慣病の原因となります。
その余分な活性酸素を取り除く作用をするのが抗酸化物質です。抗酸化物質には、ゴマリグナンのほか、ビタミンE、カテキン、ポリフェノールなどがあります。
食用油は一般的に空気や光等の影響によって酸化がすすみ、時間の経過とともに風味が悪くなってきます。
しかし、ごま油は他の食用油と比較して空気や光、熱の影響をうけにくく風味が長持ちします。それは、ごま油が酸化安定性に優れているからです。
酸化安定性試験の結果では、べに花油、キャノーラ油(なたね油)や大豆サラダ油の酸化安定性の値が14~32に対して焙煎ごま油は100以上となりました。焙煎ごま油は、優れた酸化安定性を持つことがわかります。
酸化安定性試験とは、一定量の油を加熱しながら一定量の空気を連続的に吹き込み、油の過酸化物価を測定し、過酸化物価が100に達した時間を測定するものです。100に達する時間がかかるほど、酸化安定性に優れ酸化しにくい油ということがいえます。
*過酸化物価とは、油の酸化変質の度合を示す数値のことです