食と生活情報レポート
食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

フルタイム有職女性の買い物行動に関する調査
惣菜利用者のうち、約80%が揚げ物惣菜を購入
キャッシュレス決済は増加が見込まれるが、
現金決済の意向も根強い
総務省が2017年に実施した「労働力調査」によると、 女性(15~64歳)の就業人口は2,535万人、就業率は67.4%であり、比較可能な1968年の調査以降最高となりました。さらに、女性活躍推進法の成立や、それに伴う企業側の制度整備などにより、子育て期の女性が離職し、労働力率が一時的に下がる、いわゆる「M字カーブ」現象が解消されつつあります。
今後、女性の就業人口はますます増加すると予測され、また、日々の生活がより多忙になるのに伴い、買い物に対する意識、行動も変化することが予想されます。そこで日清オイリオグループ(株)生活科学研究課では、スーパーを利用し、かつフルタイムで働く既婚女性を対象に、買い物についての意識調査、クラスター分析※を行いました。
- ※クラスター分析とは…統計的多変量解析の一種で、ある集団について、各個体の特性によって似たもの同士に分類する手法
- (日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ)
調査概要
- 調査実施日
- 2018年9月7~13日
- 調査手法
- インターネット
- 調査対象
- 1日8時間・週5日以上働き、スーパーを週1回以上利用する20~50代の一都三県在住の既婚女性
※人口動態に基づいてウエイトバック集計し、上記対象者を抽出 - サンプル数
- 548サンプル
調査結果
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“お財布と相談生活”層、スーパーに次いでドラッグストアを利用
スーパー以外の食品の利用店舗をみると、「コンビニ」は時間に追われる生活層と生活無関心層、「デパ地下」は家族一番生活層で平均より高くなりました。ほとんどの層で「スーパー」に次いで「コンビニ」が高くなりましたが、お財布と相談生活層のみ、「コンビニ」より「ドラッグストア」の利用割合の方が高くなりました。(P3参照)
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スーパー使い分け、“お財布と相談生活”層は価格、“家族一番生活”層は品質・鮮度によって
スーパーの使い分け店舗数は、生活エンジョイ層が2.8店で最も多く、次いでお財布と相談生活層の2.7店となりました。
スーパーの使い分け理由は、お財布と相談生活層のみ「価格によって」が77%でトップとなりました。家族一番生活層と生活エンジョイ層は「品質・鮮度によって」、生活エンジョイ層とお財布と相談生活層は「特売品・広告・チラシによって」、「価格や商品を比較するため」が高くなるのが特徴的でした。(P5参照) -
スーパーで購入する惣菜、どの層も約80%が「揚げ物」
スーパーで購入する惣菜は、全ての層において「揚げ物」が約80%でトップとなり、特に生活無関心層は83.2%で最も高くなりました。
購入する揚げ物惣菜は、「鶏のから揚げ・フライドチキン」と「コロッケ」がどの層も50%を超えました。時間に追われる生活層は「天ぷらの盛り合わせ」、家族一番生活層は「野菜のかき揚げ」が上位に挙がるのも特徴的でした。(P7参照) -
“お財布と相談生活”層と“生活無関心”層、将来のキャッシュレス決済に消極的
現在の支払い方法としては、どのクラスターも「現金」が最も高くなりました。「現金」と「クレジット」との差をみると、生活無関心層が18.9ポイント差で最も多く、次いでお財布と相談生活層が16.5ポイント差でした。今後希望する支払い方法としては、どのクラスターも「クレジット」が最も高くなりました。「クレジット」と「現金」との差をみると、生活エンジョイ層が26.3ポイント差で最も多く、次いで家族一番生活層が20.7ポイント差でした。(P9参照)
スーパーでの惣菜購入実態

- 惣菜売り場への立ち寄り状況をみると、生活エンジョイ層は、「必要がなくても毎回必ず見る」が28.6%と高く、家族一番生活層とお財布と相談生活層は「必要なときだけ見る」が高くなりました。
- スーパーで購入する惣菜は、全ての層において「揚げ物」が約80%でトップとなり、特に生活無関心層は83.2%で最も高くなりました。
- 購入する揚げ物惣菜は、「鶏のから揚げ・フライドチキン」と「コロッケ」がどの層も50%を超えました。時間に追われる生活層は「天ぷらの盛り合わせ」、家族一番生活層は「野菜のかき揚げ」が上位に挙がるのも特徴的でした。
本レポートの詳細は下記のPDFファイルでご覧いただけます。
日清オイリオ生活科学研究レポート No.39
フルタイム有職女性の買い物行動に関する調査(990KB)
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