試合に合わせた食事と水分補給
サッカー選手が試合前にパスタを食べたり、マラソン選手がオリジナルのドリンクをレース中に飲むなど、アスリートの試合に合わせた食事が注目を集めています。
これまでのトレーニングの「総仕上げ」としての栄養を、いかに適切に補給するかによって、試合当日のパフォーマンスにも大きく影響を及ぼすことは広く知られていることです。
試合当日に皆さんが実力をフルに発揮できるには、試合に合わせた食事と水分補給がポイントです。
サッカー選手が試合前にパスタを食べたり、マラソン選手がオリジナルのドリンクをレース中に飲むなど、アスリートの試合に合わせた食事が注目を集めています。
これまでのトレーニングの「総仕上げ」としての栄養を、いかに適切に補給するかによって、試合当日のパフォーマンスにも大きく影響を及ぼすことは広く知られていることです。
試合当日に皆さんが実力をフルに発揮できるには、試合に合わせた食事と水分補給がポイントです。
スポーツ競技においては、種目にかかわらず試合前は筋肉や脳、神経のエネルギー源となるグリコーゲン※をできるだけ多く体内に蓄えておくことが重要です。筋肉に蓄えられたグリコーゲンは筋運動の直接の燃料となり、また、肝臓に蓄えられたグリコーゲンは集中力に影響を及ぼす血糖の維持に欠かすことができません。
トップレベルのサッカー選手やラグビー選手は、試合前日の夕食から炭水化物の豊富なカレーライスや、パスタなどを好んで食べています。この際、炭水化物を効率よくエネルギーに変えるビタミンB1(豚肉、うなぎの蒲焼、豆腐など)も併せて摂ると、よりパワーが発揮できます。
試合前夜は、普段よりもご飯を1杯多めに食べたり、寝る2〜3時間前におにぎりを1〜2個つまむなどして、グリコーゲンの材料を積極的に摂るよう心がけてみてください。 また、水をこまめに補給することも忘れないようにしましょう。
※グリコーゲン:炭水化物(ご飯、パンなど)が体内で消化、吸収され、筋肉や肝臓にエネルギー源として貯蔵されているもの。
ポークカレー、豚肉のしょうが焼き、豚肉のしゃぶしゃぶ、麻婆豆腐、豚汁、うな重
試合当日は、普段通りに食べ慣れた物を食べるのが理想です。試合開始までに3〜4時間ある場合は、炭水化物の多い主食を中心に、おかずと野菜は控えめにします。試合までに1〜2時間しかない場合は、おにぎりやパン、果物、ゼリー飲料、スポーツ飲料など、吸収が早い炭水化物を選ぶよう心がけましょう。
食べる量については、その日の体調や気分によって異なりますが、試合開始までに3〜4時間ある場合は、ご飯茶碗1杯+豆腐とワカメの味噌汁+ハムエッグ+ブロッコリーのごま和え+グレープフルーツ1/2ぐらいは食べても差し支えはないでしょう。また、試合開始までに1〜2時間しかない場合は、おにぎり1〜2個+オレンジジュース1本(200ml)程度を目安にしてみてください。
水分に関しては試合の1〜2時間前に250〜500ml程度の水かスポーツ飲料を補給し、試合中もこまめに補給するのが理想です。発汗量の多い夏場や、長時間にわたって試合が行われる場合は、水分とともに塩分や炭水化物などのエネルギー源も補給することが大切です。
試合後の栄養補給の目的は、蓄積した疲労をいち早く回復させることにあります。そのため、試合後はなるべく早いタイミングで炭水化物と水分を補給し、さらに、バランスのとれた食事で心身の疲れを労わることが大切です。
例えば、ロッカールームで果汁100%のオレンジジュースを飲んだり、バナナと牛乳を軽く補給すればグリコーゲンの回復も効率よく行われます。
また、試合後は筋肉の修復に欠かせないたんぱく質や、各種ビタミン、ミネラルなども積極的に摂る必要がありますので、ご飯などの主食と併せて、おかずや野菜、果物なども意識して食べるようにしましょう。
トップアスリートと言われる人達の多くは、試合後30分以内に炭水化物の入った飲み物を飲んだり、移動中の乗り物の中でおにぎりやゼリー飲料などを口にして、グリコーゲンの早期回復に役立てています。
ポークカレー、サラダ、ミネストローネ、フルーツヨーグルト
バナナ1本、牛乳1杯
ご飯、ハムエッグ、豆腐とワカメの味噌汁、ブロッコリーの胡麻和え、グレープフルーツ
果汁100%オレンジジュース
ご飯、鶏のグリル(温野菜添え)、かぼちゃのポタージュ、トマトとチーズのサラダ、りんご
ご飯、豚汁、サーモンのフライ(温野菜添え)、豆腐サラダ、いちごのババロア