仕事帰りにジムに通ったり、学校の部活動で積極的に体を動かしている皆さんは、普段、あまり体を使わない人に比べて、より多くのエネルギーと各種栄養素が必要です。
そこで、スポーツを楽しみながら、より健康で強くなるためのバランスのとれた食べ方や水分補給について考えてみましょう。トップアスリートを含め、体を積極的に動かす人にとって一番大切なことは、活動量に見合ったエネルギー(カロリー)と、筋肉の材料となるたんぱく質、そして、体の様々な機能を調整するビタミンやミネラルを過不足なく摂取することです。
何をどれだけ食べれば良いかは、年齢、性別、身長、体重などによって異なりますので、まずは、一日3回、次の6つの料理や食品をそろえることから始めてみてください。
朝ごはんを抜いたり、好きな物ばかり食べていると、体づくりが効率よく行われず、ケガや風邪、疲労を招いて、せっかくのスポーツが楽しめなくなってしまいます。
仕事帰りにジムに通ったり、学校の部活動で積極的に体を動かしている皆さんは、普段、あまり体を使わない人に比べて、より多くのエネルギーと各種栄養素が必要です。
体調維持に欠かせないビタミンやミネラル、水分の供給源
不足しがちなビタミン類や食物繊維を豊富に含む
日々の活動を支えるエネルギー源。脳の唯一の栄養素で不足すると疲れやすくなる
不足しがちなカルシウムの宝庫
筋肉や骨の材料となる。とり過ぎは体脂肪を増加させる
免疫力を高め肥満や病気の予防に欠かせない
※1写真:女子栄養大学出版部提供
運動前の間食は、練習中の集中力や注意力、判断力を高め、スタミナを維持するために必要なグルコース(血糖)を補うためです。その際、3度の食事で不足しがちなビタミンやミネラルも同時に補給できれば、よりバランスのとれた食生活となります。
そこで、練習の1〜2時間前に、エネルギー源となるおにぎりや肉まん、あんぱんの他、水や牛乳、オレンジジュース(果汁100%)などの水分も忘れずに飲むようにしましょう。この際、油で揚げたパンやバターをたっぷり使ったデニッシュなどは消化に時間がかかるため、控え目に。また、バナナやりんご、ヨーグルトなどもビタミンやカルシウムがとれるお勧めの間食です。
そして、練習後は疲労回復を早めるために、オレンジジュース(果汁100%)などで水分を速やかに補給するよう心がけてください。 練習前後の間食は、「お腹をいっぱいにする」のではなく、あくまでも「軽くエネルギー補給をする」ことが目的ですので、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。
スポーツをする際に忘れてはならないのが、水分補給です。水分は栄養や酸素を全身に運搬し、発汗による体温調節をするなど、私たちが安全にスポーツを楽しむために欠かすことができません。
ちなみに、体重の3%に相当する水分が汗などによって失われると競技力が低下し、体重の10%まで脱水が進むと、幻覚症状などが起こり、命の危険にさらされることになります。
練習の2時間前に、コップ2〜3杯(400〜600ml)程度の水、またはスポーツドリンクを飲み、練習中はのどが渇く前に、こまめに水分を補給するよう心がけましょう。夏の炎天下で大量の汗をかいたり、長時間にわたって激しい運動をする場合は、糖分や電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウム)が同時にとれるスポーツドリンクなどがおすすめです。また、5〜15℃に冷やすと飲みやすく、体温上昇の抑制にも効果が得られます。
一汗かいた後に、ビールを水代わりに飲む人を見かけますが、アルコールには利尿作用があり、水分補給にはなりませんのでご用心!