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トップメッセージ

付加価値の高い製品の提供を通じてソリューション型ビジネスを推進します  代表取締役社長 久野 貴久

当社グループを取り巻く環境の変化
当社グループを取り巻く環境は、大きな変化の中にあります。世界的な人口増加による食糧需要の拡大は穀物価格の高騰につながり、原料調達を海外に頼っている当社グループにも、大きな影響をもたらしています。また、アジアでの中間所得者層の増加は、高品質な嗜好品の需要につながっており、チョコレート用油脂に、口どけ感など「おいしさ」のための機能が求められ始めるなど、市場に変化がみられます。一方、国内においては、食事から摂る脂質の大切さが再認識されており、健康のために積極的に油を摂取するべく、植物油へのニーズとなって表れています。これらに代表されるように、おいしさや健康に貢献する油脂へのニーズは拡大を続けており、植物由来の油脂の製造に高い技術力を持つ当社グループを取り巻く市場は、これまでにない好環境にあります。
SDGsの目標のひとつとして、持続可能な生産消費形態の確保が掲げられているように、サステナビリティに配慮した原料調達は、企業価値を推し量るひとつの基準になっています。世界的な人口増を食と栄養の面から支え、当社グループが持続的に成長していくためにも、サステナビリティへの取り組みは避けては通れない課題だと認識しています。


中期経営計画、初年度を振り返って
当社グループは、2017年度に中期経営計画「OilliO Value Up 2020」をスタートしました。2020年度を最終年度とする本計画では、「グローバリゼーション」「テクノロジー」「マーケティング」の3つのキーワードを掲げており、初年度となる2017年度にも着実な成果をあげています。
まずは国内にフォーカスすると、植物油への需要は継続して拡大しています。なかでも、家庭での調理から、中食・外食へのシフトにより、業務用油脂の需要が増加しています。一方、家庭用油脂の需要が減少傾向にあるかといえばそうではなく、ホームユース領域も伸長しています。その中で特徴的なのは、健康意識の高まりにより、オリーブオイル、ごま油、アマニ油など、積極的に油脂を使うニーズが強まっているということです。これに対し当社グループでは、「マーケティング」と「テクノロジー」で、油を生でそのままかけて召し上がっていただくといった、油脂の調味料的な使い方を提案し、新たなマーケットを創出しています。
もうひとつのキーワード「グローバリゼーション」については、2017年度は基盤づくりの年となりました。加工油脂事業ではマレーシアのISFを中心にグローバルなサプライチェーンを構築し、事業領域を拡大するべく準備を進めています。また市場そのものに足がかりを作っていくためのプラットフォームの構築も進めており、経済発展により、将来的に高品質な製品需要が高まると予測される地域に、事業投資を行っています。その第一歩として、連結子会社の大東カカオ株式会社がインドネシアに業務用チョコレートの製造・販売を行う合弁会社、PT. Indoagri Daitocacaoを設立し、現地での工場建設を進めています。ファインケミカル事業においてもグローバル市場でのプレゼンスを高めるべく、国内外の生産能力の増強や中国・東南アジアでの販売強化に取り組んでいます。

ソリューションから独自の付加価値を
世界的な市場環境の変化の中で中期経営計画を推進するにあたり、当社グループが大切にしているのが「付加価値」という視点です。お客様のニーズを的確につかみ、それに応じた製品を開発・提供し、価値を感じていただくソリューション型のビジネスにこそ、差別化の源泉があると考えます。
業務用の領域では、お客様が事業を継続させ、価値を高められるよう、サプライヤーとしての責任を果たしていきます。そのためには、安定供給だけでなく、当社グループの技術力とマーケティング力を結集させ、お客様と協働して課題やニーズに向き合うことが必要だと考えます。海外においては現地に生産・販売拠点を設けることで、よりお客様の近くで、技術や知見、サービスをご提供する体制を整えていきます。
またヘルスサイエンス事業においても、幅広い領域を視野に入れつつ、MCT(中鎖脂肪酸)を中心に、付加価値型の事業を推進しています。2017年度の取り組みをベースに、2018年度はより具体的な課題解決を進めていきます。

ESG経営を基盤にすえて
近年、グローバルな事業を展開する企業には特に、ESGを重視した経営が求められています。当社でも、2011年に国連グローバル・コンパクトに署名したほか、「ESGを重視した経営の実践」を中期経営計画の基盤強化策のひとつに掲げ、環境経営、透明性のある経営、働き方改革などを推進しています。当社は「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を受けており、2017年には、全従業員に向けて「健康経営」を宣言しました。そこには、人々の生活を豊かにすることを事業の中心にすえているからこそ、まずは自分たちが率先して健康になっていくことが重要、との想いを込めています。また、働き方改革を推進し、ワークライフバランスを整え、従業員一人ひとりが柔軟な発想を持ち、より創造的に仕事をすることで、高齢化が急速に進んでいる国内において、健康的な生活や健康寿命の延伸をサポートするような、お客様にとって価値のある製品の開発につなげていきたいと考えています。
私が社長に就いてから1年が経ちました。この間、お客様や社会から寄せられる当社グループに対する期待の大きさを、強く実感しています。油脂に関するビジネスは、家庭内の調理にとどまらず、中食・外食などを含め、人々の食生活の基盤を幅広く支える事業です。“植物のチカラ®”というコーポレートステートメントのもと、社会的使命の大きさ・社会への貢献を常に意識する中で、企業としての利益を追求し、全従業員の力をひとつにして持続的な成長を目指していきます。

2018年6月